雪おろしの鳴る夕べ

  • 2017.12.10 Sunday
  • 19:55

崖の上で一人

相変わらずの生温い風を待つ

 

「とうに夜半を過ぎて」

脳裏に閃く懐かしい本の名

 

とうに持ち時間を過ぎて

ぼくを包むのは 冬の冷気

ふり仰ぎ 目を凝らせば

ぞっとするほどの 闇

 

立ち竦む 崖の上

風に 草が薙ぎ払われる

取り残された 魂の抜け殻

誰からも 見放されて

 

笑われようが 非難されようが

結局は 全て 塵に還る

そんなロマンティックなもんじゃないぜ

誰かの あなたの 笑顔があれば

何も 悔いは無いけれど

 

眠りそうな己を 叱咤する

ダイナモを回せ。

回転を上げろ。

いつまでも眠ってたら、箱の中にしまわれちまうぞ。

釘で打って、埋められちまうぞ。

 

凍り付く前に、朽ち果てる前に

 

真っ暗闇を、歩け。自分。

雷鳴

  • 2017.01.19 Thursday
  • 23:21

遠くで

 

遠くで 空が割れる

そして 地響きの音

 

やがて近づき

頭上で 全てを揺さぶる

 

叱りつけるように

轟く 空

バケツの底が抜けたように

霰雪

 

何に気づかせようとして

何に警告を与えようとして

 

優しき空よ 僕らの夢を

抱きとめる 保護者よ

 

僕は 兆しを読むこともなく

ただ目を伏せ 雪を掘る

 

 

「生かされている間に

 許されている間に

 行って するべきことを しなさい」

 

あの啓示は 時の彼方に 色褪せたかのよう

いや 僕の目が 光を失いつつ あるのだろう

 

雷鳴が もう一度 空を切り拓くとき

啓示よ 空へ

 

網の目の電波となって

僕のような 無数の人へ 

 

どうか どこかの僕へ

暗い夜の底の星

  • 2015.01.04 Sunday
  • 23:35
暗い 真っ暗闇の夜の中
伸ばした手の先すら 見えない

闇が深すぎるのか
ぼくの眼が 見えていないのか

わからないまま 目を閉じる

耳を澄まさなきゃ 見えない目を凝らさなきゃ
手を伸ばせ 歩き出せ

「あきらめない」
その言葉だけが 僕の中で響き続ける

泥水すすったって
誰に足蹴にされたって

どこにぶち当たったって
どこに落ちたって

かきわけて 進め
弾劾されるためだけに 生きてきたわけじゃない

どこかにある かすかな光を
僕の中に 見つけられると

朝が来るまで 信じさせて
灯火は ここにあると

夜の向こう〜闇の底で〜

  • 2014.01.02 Thursday
  • 21:10

夕日が 雲間から ぼくらを照らす
暖かい日差しが ぼくらを包む

優しい冬の光を浴びて
君の隣で 信じてた
明日が来ることを

不安に震え 疑いながらも
夕暮れに 背を向けて

明けない夜を 知って
闇の中
凍える手が 冷たい土をつかむ

このまま朽ち果てていくのでは
悲しすぎるから

夢がおわっても 次の夢を探してる

熱が いる
明日が 来るまで

熱がいる
朝日を 見るまで

暗闇の中 ぼくの記憶の中の橙色が
顔を照らした あの光が

また 降り注ぐ 明日を探す



inspired by, or reassured by Kobukuro's "Monochrome"
付記:拙作「カヴァティーナ」を書いたのは、コブクロを知る1年前。
その世界でおいらが恐れていたことを、コブクロは真っ向から歌ってきた。
「モノクローム」は、普遍的な喪失の心情を歌っているのだが、まるで自
分の不安へのアンサーのようでもあり、自分の甘さを砕きに来たようにも
聞こえた。

「日向のにおいは もうすぐ消える
 地平のむこうの 夜を
 ぼくは 見ない

 君の隣で 夕日だけを 信じてる」

としか歌えなかったぼくの弱さは、今の世の中じゃ通用しないね。
甘ちゃんだった、自分へ。
変われよ。

君の地図

  • 2013.10.26 Saturday
  • 22:32
 君が持つ旅の地図は、白紙。
行き先も、方角も、最初はわからない。

ごわごわの羊皮紙は、ずっと君が握りしめて
走っていくための相棒。

安心して、その白さは、君を包む明日の色。
恐れないで、やがて現れる鮮やかな色は、君の生きる証。

思うまま、わからぬまま、地図とともに走っていこう。

夢は、あぶり絵と同じ。

汗と涙が描いた模様を、情熱が浮かび上がらせて、
はじめて、宝島の旗が、君の地図に現れる。

コンパスも、いつの間にか君の胸で
迷いなくくっきりと、夢の方角を指す

あせらなくていい。
その日まで、ただ、あきらめず、前に進んでいけばいい。
ひるまずに。あきらめずに。

君の地図を浮かび上がらせる、君の熱。
君が生きる限り、君の地図は、君の相棒。

(2013.10.25.gooブログ初掲載)

優しい夜に

  • 2013.10.25 Friday
  • 23:02
 目を閉じたら 優しい夜

砂時計の音は 静寂の音が 消してくれる

目を閉じて 朝が来たら 君に告げようと
夢見る ぼくに

最後まで 夢見る ぼくに

何も語らぬ 優しい夜


本日の懺悔

  • 2012.05.29 Tuesday
  • 22:59
あなたの目に 浮かんだ涙を
思わず 見てしまった 無礼を
お許しください


ぼくは あなたの 苦しみを わかっていなかった

当たり障りのないことを言って 
共感した気に なっていたかも
しれないけれど

全然 わかっていなかった


あなたと 別れた 後で 気づいたこと

自分の心の 浅はかさ


あなたが 涙浮かべて 笑顔で
教えてくれたこと

それは かけがえのない 贈り物
ぼくに 与えられたのは 僥倖


そのことに 気づいたのは
新幹線が 発車した 数分後でした

浅はかな ぼくの 非礼を 詫びる術もない


苦く 重い 夜が
流れて 流れて 家に着いた頃

やっと 自分のダメさを 受け入れられました

ありがとう 見つけてくれて
ありがとう 教えてくれて

ごめんなさい わかってなくて
ごめんなさい 傲慢なままで


あなたの 魂に 幸いあるよう
あなたの 心が そのままで 輝くよう

心からの 敬意と 感謝を こめて

流星

  • 2012.01.15 Sunday
  • 23:37
だれも 燃え尽きるために 生きているわけではなくて

夢見る明日のために 今日を頑張っている

主のいない 玄関先
あなたの記事を載せている 今朝の新聞が
新聞受けに 寂しく落ちる

今日と同じ 明日が来ても
明日のどこにも あなたはいない

でも あなたは あなたのままで
ここではない あなたの新たな世界へと
旅立っただけなのだと

だって そうでしょう

写真の笑顔が こんなにも あなたの輝きを伝えているのだから



だれも 燃え尽きるために 生きてはいない
流星のように この瞬間を 輝き続けているだけのこと

今を生きた あなたへ
輝ききった あなたへ

どうぞ 安らかに



(女性レーサー坂井宏朱さんへ)http://www.sanspo.com/keiba/news/120115/kbd1201151952001-n1.htm

鼓動

  • 2011.12.30 Friday
  • 14:56
声にならない思いが、自分の中で少しずつ大きくなって
胸を苦しくする
どくん、どくんと、脈打つ自分が、そんな自分に戸惑っている。

生きている。


改めて、気づく。
きっと、苦しさや痛みは、生きていることを感じるための、身体の警告音。

崖っぷち。
満月を過ぎて、冬至に向けて、時は電車のようにごうごうと過ぎゆく。
まるで、銀河鉄道のようだ。
きれいだね。


見上げれば、しんとした空から、白い雪と、冷たい雨が、降ってくる。


時は冬。日は夜中。夜は12時。
すべておやすみ。

明日は、ちゃんと、やってくるから。
あきらめないで、一歩を踏み出せるように。



眠れずに、丸まっているぼくの空っぽの心に、
降り積もる雪。

冬の存在を、教えてくれるよ。

春を待ちわびるぼくが、ぼくの中で、ちゃんと目を覚ますように。

(2011.12.18初出(goo blog掲載) 12.30JUGEM BLOG改訂掲載)

満月と木星

  • 2011.11.10 Thursday
  • 23:35
白い月と 輝く木星
空は 二つ星の オンステージ

他の星は かすんでしまうくらいの
強烈な 月光

その月の傍らで、同じくらい 利かん気な強い光を放つ 木星

実際の大きさと遠近を考えたら
目が回るよね

とんでもない大きさの木星
遙か彼方の 太陽の光を受けて
ものすごい光を 反射している

地上から ぼくらが見上げる空は
しんとした 凪の入り江のようで

全て 白い光に包まれて
夢のような 夜


満月の光を浴びると 狂うって
そんな戯れ言を ふと思い出す

こんな清浄な光を もったいない

そんな風に思うぼくは もう狂っているのかもね


月と 木星
照らしていてよ ぼくらの世界を

天空の 二つ星

この世界に 優しく 降り注ぐ 降り注ぐ
太陽の代わりに 優しく 白く

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